【自費出版1000冊!】初の著書『散るくせに咲く』についての話。

活動

こんにちは。福本です。

僕は数年前、詩人として生きると無謀なことを言い出してしまったわけで。まだ確実に勝てるという具体的な戦略もないままとにかく動いています。

このページに第1作目の詩集『散るくせに咲く』を書いた時のあれこれを書き残しておきます。

詩人になるルートを自分で作る

詩人というもんは、とにかく成るための手段が少ない。

 

もちろん、詩を書く人は全て詩人。

名乗ればいいだけの話なのだけど、僕が言うのはあくまで世間的に認知され、仕事として成立させている人のことである。

今、僕が知る詩人のなり方は

 

『賞に応募して受賞する』

 

 

これくらいだ。

 

絶望。

 

1年に1人しか詩人が誕生しない計算になる。

そりゃあ絶滅危惧種になる。

 

賞に応募して偉めのおじさんやおばさんに選ばれた人がデビュー。

面白くない。実に面白くない。逆ガリレオだ。逆福山雅治だこんなの。

 

「賞に選ばれる以外の道を提示したい。」

 

そう強く思う。

 

僕が道を切り開く。

賞を獲れない人間は作品を残す権利すらないのか。

そんなことはない。

 

 

ここで僕は素晴らしいことを思いつく。

 

 

自分で出版しちゃお。

 

 

その手があったか。我ながら。冴えてる。

 

そうだ。作品なんか自分で作って自分で届ければいい。

古い体制や業界のルールなんか知ったこっちゃない。

 

 

そんなものぶっ壊す。

 

 

 

んで、僕は自費出版という道を選んだ。

 

が、

ここにも落とし穴がある。

 

自費出版をビジネスにしている出版社に頼むとエラいことになる。

みなさんよく知る出版社の自費部門に問い合わせてみた。サイトを見た時点で料金表示はなく、わかりづらい感じで問い合わせフォームがあった。

どんな感じかを聞きたかったので電話してみた。ちなみに僕は電話がすこぶる嫌いだ。

どんな流れで出版できるのかと、大まかな料金を聞いてみた。

「商業出版と同じような流通に乗せることができますよ!ただし料金は『数百万』ですけどね!」

あいつは地獄からの使者だ。終始、上からの口調で温かみもなく喋る。

そうだ、これが多分この業界の実情だと瞬時に悟った。作家側が下にいる。

そりゃそうか。作家とはいえ大半がアマチュアだ。プロになれなかった人たちの思い出作りに手を貸すのだからこれくらい当然ですよと聞こえてくる。

僕は断固反対だ。金がかかりすぎる。足元を見られている。許せん。

自己満足のためだけに作品を残すつもりは毛頭ない。

僕は人の感情を揺さぶり、詩というもの自体の楽しさや面白さを伝えることを目的としている。「出版しました。やったー!」で終わりたくはないのだ。

ということで当然、このルートもない。

でも自費出版すると決めているさてどうしよう。

 

 

ここでまたもシンプルな答えが出る。

 

 

自分で作っちゃお。

 

 

出版社とまではいかなくても出版所の登録ならできる。

 

僕は【福和出版】という名の出版所を立ち上げた。

 

福本和哉という自分の名前から取っているけど、『福』と『和』というのは単体でもすごく好きな言葉で全人類に必要な言葉だと感じています。

 

だからこの二文字を選んだ。

 

バーコードも取得して一般流通にも乗せられるようにした。

 

 

自称詩人が作った『なんちゃって詩集』になることだけは避ける。どこに出しても恥ずかしくない一冊を作る。

 

賞を獲らないとデビューできないというクソみたいな思い込みルートは破壊してやる。

福和出版という素敵な出版社までできたじゃないか。

 

自分だけの足音が聞こえたような気がした。

自費出版1000冊!

さて、どうせやるなら面白い方がいいと思い、1000冊刷ることにした。

頑張っても結構キツい。だけど絶対に無理ではない数字として絶妙だろう。

ちなみに1000冊はこんな感じ。

数字的に面白いと思った1000冊は、

 

 

 

猛烈だった。

 

 

猛烈としか言いようのない存在感がそこにはあった。

 

 

100冊が入ったダンボール約22〜3kg。こいつが10個。1000冊ってのは意外と重い。車に乗せて運んだら車がちょっと沈んだのを覚えてる。

物理的な重さもそうだし、本ができて形になって人に届いていくっていう美しい運動のリアルな手触りを知ることができたのは大きい。

この経験があるので後々、僕は大切なことを見落とすということはない。

家をそびえ立つダンボールの山。

 

 

ちょっとマイナスのイメージがある自費出版だけど、やってみていいところがわかった。

・本の重みを知ることができた

・細かいところにこだわれた

 

 

こだわりについてはまた別の項で書きます。

 

 

ちなみに商業出版するような詩集でも初版が300冊くらいの人もいると聞いたことがある。

そういう世界なんだ。狭いんだマーケットが。いかに世界に詩が必要とされていないかがわかる。

こうなると燃えてくる。世界に詩を置いていきたくなる。

 

多くの人をこっちに振り向かせよう。

 

本ができるまで

実際に取り掛かったのは2016年10月くらいからかな。んで少しずつ書き溜めて2017年5月に出版に至ります。

タイトルは『散るくせに咲く』。

変わることない事実を受け入れつつ、僕なりの死生観を表現したタイトル。

全体的に死を視野に入れ、生を最大化させる詩を散りばめたかった。

 

 

 

内容を一言でまとめるという暴挙をするとしたら

 

 

 

一緒に今を生きようぜ

 

 

ってことになります。

 

 

あなたは独りじゃな

 

 

って想いも込めてます。

 

すでに一言でまとまってない。

 

 

詩集というのは作るの難しいです。我ながら高度なことをやってると思います。一回でいいので褒めて欲しいです。

 

 

 

知り合いのデザイナーに表紙をお願いした。イメージを伝え、色を指定し、細かい演出を口出した。

赤は血の色。生きている詩集を表現しました。

日本の国花である菊をモチーフに。

死を連想させ和を匂わせつつ、絵になる表紙ができました。

 

手に入れるには?

ここまで想いを語ってきた「散るくせに咲く」がそろそろ欲しくなってきたはずです。

むしろなっていなければ、どんだけ弱いんだ俺のストーリーは。

届けたい。あなたの生きる力になることをお約束します。詩が苦手な方でも読みやすいように言葉を選んでます。実際に何人もの詩集バージンを優しく卒業させてきました。

 

もしも気になった方はこちらからお買い求めいただけます。

見た目は一冊の詩集ですが中身は一人の友達。

そんなイメージです。

あなたは一人じゃありません。

一緒に今を生きませんか?

 

買うまではいかないけどもう少し詩を読んでみたいという方はこちらからどうぞ。このブログ上に少しずつ掲載していきます。

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