こんにちは。詩ーパースター福本です。
【西野亮廣エンタメ研究所】オンラインサロンメンバー1人にスポットライトを当ててインタビューしていく企画です!
過去のアーカイブはこちらからご覧ください。
ひとり親家庭の笑顔の輪を広げる、稲葉由梨さん
稲葉 由梨さん
NPO法人しんぐるふれんず代表理事。ひとり親とステップファミリーの笑顔と仲間の輪を作るイベント開催、及び貧困問題を当事者の立場から解決するために奔走しています。ひとり親スタッフメインの在宅秘書業の請負。
みんなで集まって、大きな家族
私は今、「NPO法人 しんぐるふれんず 」という、ひとり親家庭のNPOをしています。
そこで、親子で楽しめるイベントをしたり、
ひとり親家庭の皆さんに在宅でのお仕事をしていただけるように事務などの請負を行っています。
ひとり親家庭だとどうしても人の助けが必要な時ありますよね。
ちなみにひとり親家庭という言葉は一般的なものなんでしょうか?
ただ、行政でも使われているのは母子家庭や父子家庭を総称した「ひとり親家庭」です。
なので、大きな家族になってみんなでバーベキューをしたり、海に行ったり、キャンプをしたり…
たくさんの家族でみんなが兄弟みたいに、親みたいに遊んだり怒ったり怒られたりしています。
子どもを全力で遊ばせてあげたいですもんね。しかも大人がいっぱいいるから親御さんたちの負担も減らせるという。
なので、たまにはゆっくり大人同士で話もしたいし、ゆっくりご飯も食べたい!
あと実は大人がいっぱいいるからと言うよりも子どもがいっぱいいるから、大きい子が小さい子の面倒をみて…という年齢関係なしの学校みたいなことにもなるんです。
実際に参加者さんからはどんな喜びの声がありましたか?
ひとり親になったばかりのご家庭からは「あんなに楽しそうな子供の顔を久々に見た」と言われたこともありました。
ここのイベントに来る子達はみんなひとり親家庭なので、子供が「自分だけじゃないんだ」と感じるみたいですね。
このすんばらしい助け合いの輪がもっと広がってほしいと思うのですが今後、活動の幅を広げていく展望はありますか?
私の欲を言えば…各都道府県ではなく、各地域の町内会ぐらいの勢いでこんなコミュニティがあればいいなと。
そしたらもっと身近で頼れる人がいて、子供にとってももっと身近に兄弟みたいな友達がいる。 それが理想です!
ただ、誰かに(例えば稲葉さん)に頼るのではなく各地域で自然とそういうコミュニティが生まれていけばより素敵ですね!
1万円で、子どもとの思い出が増える
これは在宅ワークへの環境作りのお手伝いというイメージで合ってますか?
みんな基本は頑張っています。 それでも1人で子供を育てていく、そして将来のことを考えるとどうしてもお金の問題が大きいんです!
だからと言って、お昼の仕事が終わったあとにバイト…なんてのは小さな子供がいると無理な家庭も多いです。 だったら、家で少しでも収入が得ることができればと考えてスタートしました。
あんまりイメージ湧かないかもしれませんが実際、1万円でも収入が増えたらとても楽になる家庭もたくさんあります。
「もしかしたらその1万円で今まで行けなかったところに子供と遊びにいけるかもしれない!」
そんなことを想像したらこっちまで嬉しくなります!
自分は1万円をそこまで人生と密着させて大切に使えているのかと襟を正したくなります。
その月、その月、目の前の生活をしていかないといけないから。 でもみんな不安なんですよね… 子供が大きくなって学費は大丈夫なのか…
だんだんと学歴だけではないところで勝負できるようになってきてるから、もっともっとお金をかけなくても生きていける世の中になればいいなぁと思います。でもやっぱり親御さん的には学費がネックなんですね。
ここから少し堅い話になりますが… 日本のシングルマザーはワーキングプアの典型なんです。
働いても働いても貧困を抜け出せない。シングルマザーの就業率って先進国の中ではトップなんです。
それなのに先進国の中での貧困率もトップクラスなんです。 それを「なんとかしたい!」と思って始めたのが事務の請負業です。
私もシングルマザーです。
子供がまだ小さい頃は会社員として働いてました。 朝の7時半から子供を保育園に預けて、夜は19時のお迎え。それでも本当に貧乏で笑。電気が止められたり、日常茶飯事でした。
そんなんだからもちろん休みの日に遊びにいけるお金なんてなかった! 遊びに行っても周りの家族を見て、勝手に自己嫌悪。だからこそ楽しく遊べる場所を作りたかったし、もう少しの収入源を作ることがしたかったんです!
居場所があれば、人は救われる
離婚した時は「私は価値のない人間だ」なんて思っていました。
その自分の価値を見つけることができたのがここなんです。
稲葉さんはご自身と同じような境遇の方がいたらまずどんな風に声をかけますか?
必ず「うちのイベントにきて!絶対楽しいから!!」ってそれしか言わないんです。人と触れ合うことで色々なことが解決したりするんですよねー!
あと、単純に稲葉さん自身のストレス発散とかはどうなさってるんだろうって気になりました
特別趣味とかないんですよ、基本飽き性で。 常に新しいこと、新しいことって考えてる時間が1番楽しいです! あっ、そう思ったら妄想してることがストレス発散か!!笑
仕事と趣味というのがいい意味で一体化してるんですね! 楽しみながら新しいことに挑戦してる姿は多くの人を魅了するはず!
では、最後に何か伝えたいことがあれば全部、ぶつけてください!笑
国がしてくれることはもちろん国にしかできないことだし、だからと言ってそこにばかり頼るのも違うかなと。 民間だからこそできることってもっとあると思うんですよね。
もっとリアルな声を吸い上げて、できるだけその人に寄り添った形でいい子育て、そしていい人生を過ごしていけたらなと。…なんかちょっと壮大ですね笑
うちは子供も小さい頃から私の姿をみていて「かぁか(私の事)しんぐるふれんずの代表やから」とよく言っています。この姿を見せることが我が家の子育てです。
だから、子育てには言葉より行動!
ひとり親になって不安な方も、そして楽しくひとり親を過ごしている方もぜひお声かけください!
もっと言えばひとり親とか関係なく、周りの人がちょっと意識を向けるだけで優しい世界になると思いました!
今回はお話ししてくださりどうもありがとうございました!
インタビューを終えての感想
稲葉さんのお話しを聞けてひとり親家庭のリアルな現状を知ることができました。表現が正しいかはわからないけど歯がゆさを感じてしまった。
でもそんな中、当事者でもある稲葉さんは行動を起こし、同じ境遇の方の心に寄り添いつつ、現実的にお金へと繋がる事務の請け負いなどの業務もされている。
制度や環境に文句を言うのではなく自分で切り開いていく姿は気高い。
言葉にすることは大切だけれどそれ以上に行動で語る。示していく生き方には感銘を受けました。
昨今、コミュニティと名がつくと少し敷居が高くなってしまうのも事実かもしれません。
もっと気軽に、ほら小学生が休み時間に鬼ごっこやる人ー?って募るみたいに気軽に参加できるあの校庭のような世界が広がればいいなと思います。
あの校庭は肯定の世界。助け合いと自由と理解がある遊び場。
世界よもっと優しくなれ、と思ってしまいました。おわり。
詩人やライターとして活動。インタビュー終えた後「楽しかったです!」と言われる確率90%。リズムとユーモアを大事にした読みやすい文を書きます。インタビューやライターなどのお仕事依頼はコチラ。想いを言葉にするのが得意です。詩人としての作品が気になった方はコチラを見てください。懇願。