【エンタメ研究所メンバーにインタビュー】#6.稲葉 由梨さん

インタビュー

こんにちは。詩ーパースター福本です。

西野亮廣エンタメ研究所】オンラインサロンメンバー1人にスポットライトを当ててインタビューしていく企画です!

過去のアーカイブはこちらからご覧ください。

ひとり親家庭の笑顔の輪を広げる、稲葉由梨さん

稲葉 由梨さん

NPO法人しんぐるふれんず代表理事。ひとり親とステップファミリーの笑顔と仲間の輪を作るイベント開催、及び貧困問題を当事者の立場から解決するために奔走しています。ひとり親スタッフメインの在宅秘書業の請負。

んなで集まって、大きな家族

福本
よろしくお願いします!稲葉さんは今、どんなことをされているんですか?
稲葉さん
稲葉由梨です。 福本さん、よろしくお願いします!

私は今、「NPO法人 しんぐるふれんず 」という、ひとり親家庭のNPOをしています。

福本
ひとり親家庭?
稲葉さん
ひとり親家庭というのは母子家庭や父子家庭のことを言います。

そこで、親子で楽しめるイベントをしたり、

ひとり親家庭の皆さんに在宅でのお仕事をしていただけるように事務などの請負を行っています。

福本
素敵な活動ですね!

ひとり親家庭だとどうしても人の助けが必要な時ありますよね。

ちなみにひとり親家庭という言葉は一般的なものなんでしょうか?

稲葉さん
一般的には「シングルマザー」とか「シングルファーザー」とかの方がみんなよく聞く言葉だと思います!

ただ、行政でも使われているのは母子家庭や父子家庭を総称した「ひとり親家庭」です。 

福本
なるほど。イベントとはどのようなものを開催されてるんですか?
稲葉さん
ひとり親家庭は親が1人で子供が1人以上なので、どこかに遊びに行ったりとかが難しいんですよね。

なので、大きな家族になってみんなでバーベキューをしたり、海に行ったり、キャンプをしたり…

たくさんの家族でみんなが兄弟みたいに、親みたいに遊んだり怒ったり怒られたりしています。

福本
大きな家族ってめちゃくちゃ体温ある言い方!

子どもを全力で遊ばせてあげたいですもんね。しかも大人がいっぱいいるから親御さんたちの負担も減らせるという。

稲葉さん
みんないつもは親1人で頑張っているんです。 なかなか自分の時間も取れないし。

なので、たまにはゆっくり大人同士で話もしたいし、ゆっくりご飯も食べたい!

あと実は大人がいっぱいいるからと言うよりも子どもがいっぱいいるから、大きい子が小さい子の面倒をみて…という年齢関係なしの学校みたいなことにもなるんです。

福本
あー、自然とそうなるのか。自動的に(児童的に)笑。
稲葉さん
イベントの様子はこんな感じです!
稲葉さん
これはバーベキューをした際の集合写真です。ミュージシャンやマジシャンの方が来てくれて大盛り上がりでした!
稲葉さん
この2枚は山奥でのイベントです。バルーンアーティストの方が風船をプレゼントしてくれたり、本物の竹で流しそうめんをしたりして、みんな楽しんでいましたよ。
福本
すごい!!想像よりも大人数でした笑!これは激アツですね!子ども絶対楽しい。

実際に参加者さんからはどんな喜びの声がありましたか?

稲葉さん
「子供も色々な地域に友達ができる! 久々にゆっくりできた!」とか言う声もありますが、

ひとり親になったばかりのご家庭からは「あんなに楽しそうな子供の顔を久々に見た」と言われたこともありました。

ここのイベントに来る子達はみんなひとり親家庭なので、子供が「自分だけじゃないんだ」と感じるみたいですね。

福本
なるほど!それは発見。 子どもにとっても新しい居場所になってますね。

このすんばらしい助け合いの輪がもっと広がってほしいと思うのですが今後、活動の幅を広げていく展望はありますか?

稲葉さん
このイベントを行うことは今は関西地域だけですが、実は全国あちこちから「近くでイベントはないですか?」と問合せがあったりします。

私の欲を言えば…各都道府県ではなく、各地域の町内会ぐらいの勢いでこんなコミュニティがあればいいなと。

そしたらもっと身近で頼れる人がいて、子供にとってももっと身近に兄弟みたいな友達がいる。 それが理想です!

福本
やっぱり求められているんですねー。

ただ、誰かに(例えば稲葉さん)に頼るのではなく各地域で自然とそういうコミュニティが生まれていけばより素敵ですね!

1万円で、子どもとの思い出が増える

福本
イベントの他には、在宅で事務などの請負をされているとおっしゃっていましたよね。

これは在宅ワークへの環境作りのお手伝いというイメージで合ってますか?

稲葉さん
そうですね!

みんな基本は頑張っています。 それでも1人で子供を育てていく、そして将来のことを考えるとどうしてもお金の問題が大きいんです

だからと言って、お昼の仕事が終わったあとにバイト…なんてのは小さな子供がいると無理な家庭も多いです。 だったら、家で少しでも収入が得ることができればと考えてスタートしました。

福本
うんうん。どーしてもお金の問題は付きまとう!! かと言って動けない。そうなると在宅ワークで少しでも稼げたら有り難い…。
稲葉さん
子供を家において夜にバイト…なんて無理ですからねー!

あんまりイメージ湧かないかもしれませんが実際、1万円でも収入が増えたらとても楽になる家庭もたくさんあります。

「もしかしたらその1万円で今まで行けなかったところに子供と遊びにいけるかもしれない!」

そんなことを想像したらこっちまで嬉しくなります!

福本
1万円あれば、かけがえのない思い出が増やせる可能性が増えるってことですね。

自分は1万円をそこまで人生と密着させて大切に使えているのかと襟を正したくなります。

稲葉さん
正直、貯金や将来のことなんて考えられない人が多いんです。

その月、その月、目の前の生活をしていかないといけないから。 でもみんな不安なんですよね… 子供が大きくなって学費は大丈夫なのか…

福本
なるほど…学費か…。

だんだんと学歴だけではないところで勝負できるようになってきてるから、もっともっとお金をかけなくても生きていける世の中になればいいなぁと思います。でもやっぱり親御さん的には学費がネックなんですね。

稲葉さん
はい。

ここから少し堅い話になりますが… 日本のシングルマザーはワーキングプアの典型なんです

働いても働いても貧困を抜け出せない。シングルマザーの就業率って先進国の中ではトップなんです。

それなのに先進国の中での貧困率もトップクラスなんです。 それを「なんとかしたい!」と思って始めたのが事務の請負業です。

福本
就業率トップなのに貧困率も高いって… この国の闇や。でも国のせいにしてもしょうがないですよね。稲葉さんのその想いと行動は素敵です。
稲葉さん
ありがとうございます。

私もシングルマザーです。

子供がまだ小さい頃は会社員として働いてました。 朝の7時半から子供を保育園に預けて、夜は19時のお迎え。それでも本当に貧乏で笑。電気が止められたり、日常茶飯事でした。

 

そんなんだからもちろん休みの日に遊びにいけるお金なんてなかった! 遊びに行っても周りの家族を見て、勝手に自己嫌悪。だからこそ楽しく遊べる場所を作りたかったし、もう少しの収入源を作ることがしたかったんです

福本
文字通り朝から晩までですね。無ければ、作る!その姿勢に強さと優しさを感じます。

場所があれば、人は救われる

福本
お話を聞いていて、稲葉さんの作る場所で救われる人も多いと思いました。
稲葉さん
そうかもしれません。でも実は、私が1番救われていたりもするんですよ

離婚した時は「私は価値のない人間だ」なんて思っていました。

その自分の価値を見つけることができたのがここなんです。

福本
なるほど。居場所があれば価値を感じることができる。いや、逆かな。自分の価値を見つけられる所が居場所になっていくのか。

 

稲葉さんはご自身と同じような境遇の方がいたらまずどんな風に声をかけますか?

稲葉さん
私ね、変な自信があるんです。

必ず「うちのイベントにきて!絶対楽しいから!!」ってそれしか言わないんです。人と触れ合うことで色々なことが解決したりするんですよねー!

福本
それ、究極の誘い文句ですね!でもそれだけの経験とか裏付けがあるからこそ言えるんだと思います!人と話すだけで気持ちが楽になることって多いですよね!

 

あと、単純に稲葉さん自身のストレス発散とかはどうなさってるんだろうって気になりました

稲葉さん
ストレス発散… 実は昔からこれがわからないんですよね… なんやろ、仕事かな?

特別趣味とかないんですよ、基本飽き性で。 常に新しいこと、新しいことって考えてる時間が1番楽しいです! あっ、そう思ったら妄想してることがストレス発散か!!笑

福本
趣味:妄想!笑

仕事と趣味というのがいい意味で一体化してるんですね! 楽しみながら新しいことに挑戦してる姿は多くの人を魅了するはず!

では、最後に何か伝えたいことがあれば全部、ぶつけてください!笑

稲葉さん
はい。

国がしてくれることはもちろん国にしかできないことだし、だからと言ってそこにばかり頼るのも違うかなと。 民間だからこそできることってもっとあると思うんですよね。

もっとリアルな声を吸い上げて、できるだけその人に寄り添った形でいい子育て、そしていい人生を過ごしていけたらなと。…なんかちょっと壮大ですね笑

福本
壮大で全く問題ないですよ笑!
稲葉さん
たまに私が自分の生活を犠牲にしてると言う方もいるんですが、

うちは子供も小さい頃から私の姿をみていて「かぁか(私の事)しんぐるふれんずの代表やから」とよく言っています。この姿を見せることが我が家の子育てです

福本
お子さんもちゃんと全部わかってくれてるんですね。背中で語る母さんは気高い。
稲葉さん
子供って親の言う事はしませんけど、親のすることをするんですよね。

だから、子育てには言葉より行動

ひとり親になって不安な方も、そして楽しくひとり親を過ごしている方もぜひお声かけください!

福本
ひとり親の繋がり、助け合いが広まっていくことを願います。

もっと言えばひとり親とか関係なく、周りの人がちょっと意識を向けるだけで優しい世界になると思いました!

今回はお話ししてくださりどうもありがとうございました!

稲葉さん
福本さん! 長々とありがとうございました!! またインタビューしてください!

ンタビューを終えての感想

稲葉さんのお話しを聞けてひとり親家庭のリアルな現状を知ることができました。表現が正しいかはわからないけど歯がゆさを感じてしまった。

でもそんな中、当事者でもある稲葉さんは行動を起こし、同じ境遇の方の心に寄り添いつつ、現実的にお金へと繋がる事務の請け負いなどの業務もされている。

制度や環境に文句を言うのではなく自分で切り開いていく姿は気高い。

言葉にすることは大切だけれどそれ以上に行動で語る。示していく生き方には感銘を受けました。

昨今、コミュニティと名がつくと少し敷居が高くなってしまうのも事実かもしれません。

もっと気軽に、ほら小学生が休み時間に鬼ごっこやる人ー?って募るみたいに気軽に参加できるあの校庭のような世界が広がればいいなと思います。

あの校庭は肯定の世界。助け合いと自由と理解がある遊び場。

世界よもっと優しくなれ、と思ってしまいました。おわり。

 


インタビュアー:福本和哉

詩人。ライターとして活動。インタビュー終えた後、「楽しかったです!」と言われる確率90%。リズムとユーモアを大事にして読みやすさを意識した文を書きます。人柄を映し出すのが得意です。詩人としての作品が気になった方はコチラを見てください。懇願。