【エンタメ研究所メンバーにインタビュー】#10.今井 絵理さん

インタビュー

こんにちは。詩ーパースターの福本です。

こちらは【西野亮廣エンタメ研究所】オンラインサロンメンバー1人にスポットライトを当ててインタビューしていく企画です!

過去のアーカイブはこのページからご覧ください。

 

手作り絵本で感動を伝える

今井  絵理(いまい えり)さん

NPO法人『ERICCO BOOK PROJECT』の立ち上げ。運営。

は描かない!?世界に一冊だけの絵本

福本
今回は今井 絵理さんです。よろしくお願いします。
今井さん
よろしくお願いします。
福本
早速ですが今井さんは今、どのような活動をされているんですか?
今井さん
元々、建築関係の仕事をやっていたんですが、結婚して主婦になりました。

そして、今はERICCO BOOK PROJECT(エリッコブックプロジェクト)っていうNPO法人で絵本を作る活動をしてます。

福本
絵本を作る活動?
今井さん
参加した人が自分の絵本を作るっていうワークショップをやっています。

2年くらい前から始めて今はあちこちで開催してます。

最初は友人たちと趣味みたいな感じで開催してたんですけど

色んな方から「価値がある」って言ってもらえて昨年、法人化しました。

−メンバーの皆さん

福本
ふむふむ。その絵本ってのはどんな内容なんですか?
今井さん
あ!じゃあ文章一回、読んでもいいですか?(ゴソゴソ…)

【たからもの】

あるひ、かみさまがわたしにおくりものをくれたの

それってなんだかわかる?

それはあまいものがだいすきで

わたしじゃそうぞうがつかないようなせかいをもっていて

ときどき、わたしをこまらせるモンスターにへんしんする

だけれども、たいようのようにキラキラしていてわたしのこころをあたためてくれるの

ねえわかった?

これがわたしのたからもの いちばんだいじなたからもの

今井さん
この【たからもの】っていう共通のストーリーを元にして

自分なりに思い描いた挿絵を入れて絵本を作っていくって感じです。

福本
なるほどなるほど。あーいいですね!文章はもう決まってるんですね。
今井さん
はい。文章は私たちで考えたんです。
福本
温かいメッセージが詰まってますね。
今井さん
もともと、メンバーの1人が「絵本作家になりたい」ってずっと言ってたんです。すごく大きくて遠い夢のように思ってたみたいで。

 

私は子供の頃、絵本教室っていうのに通っていたんですね。だから絵本は自分で作れるって感覚が昔からずっとあって。

そこで私が「できるよ、やってみようよ」って言って始まったんです。

福本
やってみよう精神、大事。
今井さん
それで考え始めたら

毎晩、読む絵本がお母さんの作ったものだったら素敵だよね」ってアイデアが出て、たからものっていう文章は決まったんです。

が、別の大きな壁がありまして。

 

私たち、絵心が全くなくて。。

福本
あかん!笑。
今井さん
それでも絵本は作りたいからいろんな絵本を研究したんです。

 

そこでみんな知ってる有名な絵本【はらぺこあおむし】を見て、絵を描いてないってことに気付いたんですよ。

絵を描く力がなくても絵本はできるぞってなって。

色紙(いろがみ)をそれっぽく貼っていけば凄くいい感じになる。「この方法なら誰でも絵本が作れる!」って思ったんです!

福本
おぉ、壁を突破した!!

 

つまり《ERICCO BOOK》は

絵を描かないで、絵本を作るんですね

今井さん
そうなんです!

切って貼る。色紙で絵を作っていく。コラージュ(貼り絵)で表現していく。

色紙もワークショップでみんなで作っていくんですよ。コピー用紙を好きに塗っていって。みんなで感性の赴くままに作って、うまいとか下手とか関係ない個性的なものがたくさんできるんです。

 

ColorをCreationするので

カラリエーションペーパー】という造語を作り、略して「カラペ」と呼んでいます。

−カラぺを作ったり選んだり

福本
カラぺの造語いいですね!作る過程も楽しそう。
今井さん
自分の絵本のためのカラぺを作るんじゃなくて、みんなでカラぺをシェアするんですよ。使いたいものを自由に選んで取っていくんです。
福本
自分の塗ったやつが誰かの作品に使われるってことですね?

おもしれー!

今井さん
そう、自分の作ったカラぺが誰かの宝物っていう作品の中に入っていく。それってすごい嬉しいんですよね。

どうしても自分で10枚とか作ると似通ってくるんです。

福本
癖みたいなのが出て来るのかな?
今井さん
だけど隣の人の見ると自分では到底思いつかないような柄とか、塗り方とかが出てくるんですよ。

よくそんな発想でてくるねみたいな。

違いを認める感覚に自然となれる。

あなたいいね!」「すごいね!」っていう雰囲気に毎回なるんですよ!

福本
あれだ、みすゞだ。金子みすゞ。「みんな違って、みんないい
今井さん
まさにそうですね。

あれ?これを広めたら絵本とかそういう次元を超えて、人と繋がったり、人を受け入れたりっていう世界平和に役立つんじゃないんか?とさえ思うんです。

福本
確かに!

 

あ、そのワークショップの具体的な流れってどんな感じなんですか?

今井さん
1回2時間。それを5回ほどやります。もちろん単発でも大丈夫ですけど5回くらいがちょうどいいですね。

 

初回はカラぺ作りをする。最後の30分でコラージュの練習。必ず宿題というかお題を投げてあげる。例えば「クリスマス」とか。

 

で、2回目からは絵本をがっつり作っていくんです。10時間で作れる人もいる。でも大体の人がそれ以上かかるので持ち帰ってやってます。

福本
なるほど。やっぱそれくらい時間がかかるんだ。
今井さん
そして、毎回最後に必ず発表会をします。発表する、プレゼンをするってことに意味があると思っているので。

発表すると人柄が出て来るんです。ここでこういう色を使ったんだとか。こういう思いがあったんだとか。毎回泣いちゃうくらいいいですよ

人間ドラマに触れることができる。自分が体験できないことを見せてもらうような感じです!

福本
いいなぁ。みんな想いを込めて作ってるんだなぁ。
今井さん
仲良い人とかでも実はこういう思いがあったんだとかを知れる。

 

あとは例えば、不妊治療で苦しんでた方とかだと始まりのページが悲しみの涙を流している絵から始まったり。

福本
人生がガツンとでますね。
今井さん
その人の感情が絵本によって放たれる

絵本を作ってるんですけど、私が感動してるのはここかな。

−絵本の中には感情が生きている

齢も、性別も超える感動

福本
今までやってきた中で特に印象的なエピソードとかありますか?
今井さん
私、栃木県に住んでるんですけど。

ある時、長野県の郵便局長組合っていう組合さんに、講演で呼ばれてワークショップをしたんです。

福本
おー。何かわからんけど、凄い!笑
今井さん
2年前くらい前、最初の頃は地区センターの一室を借りてお母さんたち集めてやってたんです。

それがやっていくうちにだんだん、「こっちでもやってくれませんか?」「こっちでもやってくれませんか?」

って声がかかってきて。長野県の郵便局長組合。おじさん100人の前でやることになるってすごいですよね。それもみんな局長さん!各局のトップばかり!

福本
おじさん100人というパワーワード笑。

わかりやすいようにそう言ってくれてありがとうございます。

今井さん
笑。

普段は多くても30人くらいなんです。前に長机を置いて色紙を広げてやっていくんですけど、100人じゃその形式ではできないねってなって、

そこからポストカードいいんじゃない?っていうアイデアが生まれたんですよ!

福本
郵便局だし!
今井さん
おじさんたちに「世界にたった一つのポストカードを作って大切な人に手紙を出そう」っていう文句でやってみたらこれが大ヒット。

皆さん少年みたいな顔で「楽しい」「こんなの久しぶりにやった」って。

みんな自分の子どもの話とか思い出とかを話し始めるんですよ。普段きっと話さないようなことを話す人が多かったみたいです。

あの人のこんな表情を初めて見た」みたいな声もあったりして。

人の想いとか感情とか味が出て来るんだなぁって改めて感じました。

福本
おじさんたち、エモいぜ。
今井さん
基本は大人相手にワークショップやってるんですけど、小さい子でもできるし、老人ホームではおばあちゃんとかもすごい感性で楽しそうにやってるんです。

そして、この時は郵便局のおじさんたちまであんなに楽しそうに。

福本
なんか、年齢も性別も全て超えた感動体験ですね。全てを包み込む感じ。

−年齢は関係ないことがよくわかります

今井さん
このワークショップって毎回すごい感動と、驚きがあるなって本当感じます。
福本
全員が主人公になれる。余白があるからいいんだと思います。

 

通常の回の子供さんたちの反応ってどんな感じですか?

今井さん
プレゼントされて泣いて喜ぶ子もいるし、毎晩読んでって持ってくる子もいます。だって自分が出てくるんですもんね。

 

お母さんが「あなたは宝物よ」って伝える絵本。そりゃ嬉しいですよね。

それにお母さんたちからは「作った時間も読んであげる時間も、自分にとって宝物のような時間になった」ってよく言ってもらえます。

 

お母さんも「こういうツールがないと伝えるチャンスがない」っていうのが現状なんです。

私自身も子供に対して大好きだよとかって照れちゃってあんまり言ってこなかったんです。日本人なんで。笑

福本
確かに照れる気持ちわかるからきっかけになるのはすごくいい。

今井さん自身も日々、絵本を使いますか?

今井さん
はい。子供が持ってきます。読んでーって。

今、7歳と4歳と。どっちも絵本好き。絵本自体は何かしら毎日読んでます。

福本
そのくらいの年って絵本の読み聞かせの年代なんですね。
今井さん
はい。真っ最中ですよ!

【たからもの】はもう何回も何回も読んでます。

しずつ全国に広がる

福本
僕はさっきからテンションが上がっています。この素晴らしい活動を広めたい!笑。

今は広めるためにどんなことをやられてますか?

今井さん
最近はキットとかも製作しまして、そのキット販売とかしてます。

買ってくれた方が自分で絵本を作れるようなやつです。

中には白い絵本とお話の書いてあるシールが入ってます。

詳細が気になった方はこちらをご覧ください!

今井さん
シールで物語を読んで、貼っていくんです。

キットにはカラぺも入っています。

ワークショップの方ではみんなで作りますが、キットはこれで完結できるんです。

福本
ワークショップ受けられない人はこれでも全然いいですね!贈り物にもなる。
今井さん
あとはこの前、カラぺオーディションっていうのをやってみたんです。

「あなたのカラぺ(色紙)が商品に使われるかも!?」っていう紹介で。

そしたら計8カ国から1048枚もの応募があったんです。そこから選んだものを実際、キットに採用したんです。

福本
すごい集まってる。参加型で巻き込むの最高ですね。
今井さん
その時は、言葉も年齢も関係ないっていうのはすごく感じましたね。
福本
最高でしかない。
今井さん
あとはオーガナイザー(ワークショップを開ける人)をもっと増やしていきたいですね!

一回絵本作りを受けたことある人なら誰でも開く側になれるんです。オーガナイザーさんを全国各地に増やしていきたいです。

福本
オーザナイザーとはどういう仕組みなんですか?
今井さん
私たちはNPO法人なんです。なので会員になってもらって年会費を払ってもらう形です。そしたらERICCO BOOK PROJECTの名前を使える。

キットとかも仕入れ価格で買えるようになります。

 

あとワークショップを開いたら報告書をあげてもらうんですけど、こちらがいただくのは2割とかだから、売り上げの大部分は開催した人に入るようになってます。

 

結婚出産で仕事を辞めてしまう人がたくさん周りにいて、能力のある人が普通にレジ打ちとかするのってもったいないなって感じてて、

その人の良さが出るような自分の仕事になったらいいなとも思ってます。

福本
一つの仕事になるわけですね。お互い良いことばっか!

−オーガナイザーさんも輝く

リックカールにもう一度会いたい

福本
今後の夢とかがもしあれば、教えてください!
今井さん
手作り絵本といえばERICCO BOOKってなるようにしたい。一つの目標です。

白い絵本に色紙を貼っていくなんて、言ってみれば誰でもできることじゃないですか。

 

だからこれから似たようなことやる人が出てくるかもしれないけど、そのときにはすでに確固たる位置にいたいです。圧倒的強さみたいな。

 

なんか結局私たちが行き着いたのは絵本を作るっていうよりもそこから生まれる

感動とかコミュニケーションとか繋がりとか、自己肯定感とか、そっちが大事だよねってとこなんです。

 

「おしゃれな絵本が作れたねー」で終わりたくない。

それくらいの思いでやってるので。そこの価値を高めて唯一の存在になりたいなと

福本
言葉に強い想いを感じます。
今井さん
あとは、はらぺこあおむしの作者エリックカールさんにもう一度会うことです。

 

エリックカールさんってまだ生きてるんです。90歳かな。アメリカに住んでるんですけど。

一昨年、私たち会うことができたんです。

福本
へぇー。すごいですね。どうやって会えたんですか?
今井さん
おととし、世田谷美術館でエリックカール展っていうのががありまして。

エリックさんがプライベートで日本に来るっていうことになってはらぺこあおむしの出版社がサイン会を企画。

先着順だったんですけど、整理券を取って会えたんです!

握手してもらって写真撮りました。

−その時の様子

今井さん
あんまり話せなかったけど、

彼の人生を讃えたオリジナル絵本をプレゼントとして渡したんです。

 

子供の頃、あなたの絵本を読んで大人になった私たちが今、あなたからインスパイアを受けて日本でこんな活動をしてますって絵本のストーリーにまとめて。

 

その時はまだ法人化もしていなくて、身近なお母さんたち集めてコツコツ活動している時期でした。

さすがに絵本を渡したのは私たちだけでしたね。だから印象には残ってると思います。

福本
エリックさん自身も手作りの絵本をもらうって経験は滅多にないんじゃないですかね?多分。

−これもらったら嬉しいでしょうよ

今井さん
もう一回会えたら直接、あなたに贈った絵本に描いた活動で、今これだけたくさんの人が幸せを感じてくれているって伝えたい。

 

あなたの絵本と出逢わなければ、この活動は始まっていなかった。この感謝を伝えたいです。

福本
その言葉、グッと来る。
今井さん
それでエリッコブックから

私のはらぺこあおむし」っていう自分で作るはらぺこあおむしの絵本を出版できたらいいなって。

 

ちっぽけなあおむしが色んなものを食べて成長して、 きれいなちょうちょになるっていう希望にあふれた普遍的なストーリーを誰もが自分や我が子に重ね合わせて作れる絵本。

穴が空いた食べ物のページは自分の(我が子の)好きな食べ物にしたり、とかね。

福本
いいですね!
今井さん
だから彼がまだ生きてるうちにもう一回会いたいんです。

あの時、絵本を渡した者です」って言いたいんです!覚えててくれたら嬉しいなぁ。

福本
それは伝えたい!!ドラマみたいよ!
今井さん
もうねーみんな大好きなんですよ、はらぺこあおむし。絵本の中では誰が見ても不動の1位ですね。ぶっちぎり。長く愛されてるんです。
福本
そうなんですね。もう今井さんからが伝わりまくってます。

 

すごく想いのある言葉や活動のことが聞けて良かったです。どうもありがとうございました。

今井さん
福本さん、興味を持って聞いてくださるんですごく話しやすかったです。

引き出すのがうまいです。出過ぎず引き過ぎず相づちのタイミングがちょうどよかったです。こっちの言いたいことを想像して要点を捉えて聞いてくださるから私もノッて話せましたよ

福本
あらやだ。嬉しいです。今井さんの熱意とか人柄が素敵だったので僕自身もかなり前のめりで聞かせていただきました。

僕たち相思相愛ですね。

今井さん
そ、そうですね…
福本
せっかく褒めてくれたのに困らせてすいません!!

いいお話が聞けました。どうもありがとうございました!

今井さん
笑。

はい。こちらこそありがとうございました!

 

▼こちらエリッコブックのホームページです。興味が湧いた方はチェックしてみてくださいね!

インタビューを終えての感想

とにかくいい。僕は感度がいいのでこの手作り絵本にある可能性に終始、興奮していました。やってなくてもイメージできたもん。

実際に体験したらもっとじんわりあったかくなるんだろうな。空気全体が幸福に包まれるのが想像できます。

思いつき、そして実行にエナジーを燃やしている今井さんは素敵でした。

こちらの賞賛や褒め言葉に喜びを表現してくれる姿が印象的でした。お母さんとしても事業家としても強さと優しさを発揮されていく方なんだろうなと思います。

僕は完全にERICCO BOOKを応援します。この記事が具体的な応援に繋がることを願ってます!

オーガナイザーなろうかな。。。

 


インタビュアー:福本 和哉

詩人やライターとして活動。インタビュー終えた後「楽しかったです!」と言われる確率90%。リズムとユーモアを大事にした読みやすい文を書きます。インタビューやライターなどのお仕事依頼はコチラ。想いを言葉にするのが得意です。詩人としての作品が気になった方はコチラを見てください。懇願。